« Metal Guitar with Alexi Laiho【日本語字幕版】 (発売日未定) | メイン | The Legendary Guitar of Michael Schenker »

2010年6月24日 (木)

Marky Ramone / Punk Rock Drumming His Way For Beginners

Marky_ramone_front

  • タイトル : パンクロック・ドラミング・ヒズ・ウェイ・フォー・ビギナーズ
  • アーティスト : マーキー・ラモーン
  • 収録時間 : 64 min
  • シンボリックコード : LHOT627MR
  • バーコード : 4513744043135
  • 標準小売価格 : 3,990円 (本体価格 :3,800円)
  • 楽器 : Drum
  • 発売日 : 2010年8月5日予定
  • 出版元 : Hot Licks
  • 仕様 : 日本語字幕版

“パンク・ドラミングの教則DVD”と聞いて、最初はどこか戸惑いを覚えてしまった。「果たしてパンクの精神に教則モノが必要なのだろうか?」と……。しかし、マーキー・ラモーンが直々にレクチャーしてくれる作品となると話は違ってくる。 マーキー・ラモーンは、NYパンクの代表格“ラモーンズ”のドラマーとして1978年〜1983年、そして1987年からバンドが解散する1996年までの二期に渡って活動。ラモーンズの歴史の大半を支えたドラマーだ。そのラモーンズのスタイルやサウンドが、後に現れる多くのアーティスト達に影響を与えてきたことを考えれば、マーキーのドラミングもまた、世界中のパンク・ドラマー達に影響を与えてきたと言えよう。 本編の内容は、ドラム・セットの基礎的な知識やスティックの持ち方から始まり、マーキー流のスティック・コントロール術、そしてパンク・ロックで実用的なリズムやフィル・インの奏法等が示されていく。それらは複数アングルからの映像と簡潔な言葉を用いて説明されるので、ビギナーでも理解しやすい構成だ。特にリズムやフィル・インの項では、アップ・テンポでゴキゲンなお手本を示し、次にスロー・テンポで丁寧に再現してくれるのが嬉しい。たとえ譜面的なことがわからなくても、彼の動きを真似するだけで色々なプレイを習得することが出来るだろう。そういった意味で考えると、DVDのタイトルにもあるように、ビギナー・ドラマーが無理なく学べる内容であるのは間違いない。その一方、ある程度のキャリアを積んだドラマーが見て刺激を受けるシーンも随所にある。特に高速ビートを叩く時の彼の右手は要チェック。肘や腕をほとんど動かさず、フィンガリングとリバウンドだけで、スピーディーな連打を軽々と叩いてしまう様子には驚かされるだろう。ラモーンズ時代からオーバーなアクションは見せず、むしろコンパクトなストロークによるクールなプレイが特徴であったマーキー。その独特のスタイルの意味を、彼自身の言葉と実演とによって解き明かしていく様子は実に興味深い。また、演奏時の呼吸法や長時間プレイを考えてのベース配分、音楽的なドラミングのためのヒント、さらには健康への留意点など、長年第一線で活躍してきた彼だからこそ語れるメッセージも実に説得力がある。タイトルこそ“パンク・ロック・ドラミング”ではあるが、決してパンクという枠にとらわれず、ロックを愛するすべてのドラマー達にオススメしたい。 山本雄一